ダーツのシャフトの多くはナイロンでできていますが、アルミやチタンなどを使用した金属製のシャフトも存在します。
使用しているプレイヤーの例としてガーウィンプライスを思いつく人もいるのではないでしょうか?
ただ、金属シャフトはナイロンと比較して少し値段が高いことや、ダーツの全体的な重さのバランスが後ろ寄りになること、シャフトが曲がってしまったりして捨てるとなると処分も大変なことなどで敬遠されがちなシャフトでもあります。
そんな中で発表されたTargetの新しいシャフト、Pro Grip Evo(プログリップエヴォ)。
今回は仕様と使ってみての感想などを紹介したいと思います。
Pro Grip Evoの仕様
仕様をざっくりまとめてみましたので、以下の表をご覧ください。
商品名 | Pro Grip Evo |
長さ | Short(37.7mm) Intermediate(42.7mm) Medium(47.7mm) |
重さ | Short:1.21g Intermediate:1.50g Medium:1.77g |
色 | 5色(Black, White, Red, Blue, Green) |
Targetのホームページにも説明が書いてありますが、Pro Grip Evoは簡単に言ってしまうと“金属シャフトとナイロンシャフトの良いとこ取り“を実現したシャフトになります。
新開発シャフト PRO GRIP EVO
引用:https://www.target-darts.jp/shopdetail/000000001757/ct6/page1/recommend/
アルミニウムのベース部分にはグリップ力を高めるためのグルーヴ。
PRO GRIPと同じ素材を使用した2つのパーツから構成される新シャフト。
今までもUnicornから発売されたSlik Shaftのようにフライトを刺す部分と土台と分離できるタイプのシャフトはあるものの、このタイプのシャフトはあまり販売されていないです。
そんな機能を搭載しているPro Grip Evoはどうなのか、早速見ていきましょう!
結論
Pro Grip Evoは結局買いなのかどうか、初めに結論から言います。
金属シャフト入門編としてベスト
です。
正直ナイロンシャフトとしての期待はしてはいけないのですが、金属シャフトとしてみるとぜひ一度試して欲しいシャフトです!
ただ、いきなり使うのも怖いと思います。
Pro Grip Evoはメリットデメリットがしっかりあるので、その部分をぜひみてから購入するかどうかを考えることをオススメします。
メリット
まずはPro Grip Evoのメリットから。
私が実際に使ってみて感じるメリットは
・金属シャフトの重さを実現しつつ太さを維持
・シャフトをグリップしやすい
・意外と丈夫
・コスパの良さ
の4つです。
1つずつお話ししていきます。
金属シャフトの重さを実現しつつ太さを維持
金属シャフトといえば、シャフトの重量は気になるところだと思います。
特にPro Grip Evoはアルミベース+ナイロントップの構造なので「実際どうなの?」と思っている方もいらっしゃるでしょう。
ですので、同じTargetから発売されているアルミシャフトと比較してみると
アルミシャフト | Pro Grip Evo | |
Short | 1.3g | 1.21g |
Intermediate | 1.5g | 1.50g |
Medium | 1.8g | 1.77g |
となっており、ほぼ差がないことがわかります。
また、金属シャフトはナイロン製やカーボン製のものよりも重さを重視していますが、その分形状が若干スリムになっているものがほとんどです。
シャフトのスリムな部分はいらないという方には、Pro Grip Evoはある程度の重さを確保しつつ、形をキープしたいというある種のわがままを叶えた商品ですので、そういう物が欲しい方は是非試してみてください。
シャフトをグリップしやすい
Pro Grip Evoはアルミベースの部分にカットが入っているのでバレルとシャフトのつなぎ目部分をグリップしたい人は嬉しいシャフトになっています。
Targetもセールスポイントの一つとして推しているくらいで、実際にグリップしてみるとカットを感じつつも引っかかりにくい感触です。
もちろんバレルの太さとの兼ね合いはありますが、シャフトもグリップする場合は試してみるのもアリだと思います!
意外と丈夫
金属シャフト使いの方はとても共感していただけると思うのですが、シャフト自体が曲がったり、ロビンフットしてフライト差し込み口が壊れたりすることはよくあると思います。
アルミベースにネジ山があり、細身で作られているのでそこから曲がる可能性はあるものの、ベースの部分は特に問題ありません。
ナイロントップの部分は従来のPro Gripとほぼ同じような耐久度ですが、私が使用している限りだと若干Pro Grip Evoの方が弱い印象を受けています。
※2022/6/5追記
Pro Grip Evoのトップ部分ですが、ロビンフットした時に通常のPro Gripよりも割れ方が凄まじいです。
結局交換するのであまり関係ないですが、割れやすさは否めないのでそこは注意です。
ただ、曲がったり壊れたりしても交換が可能ですので、ある意味大きな問題にならないのが大きなポイントです!
その部分を考慮すればそこまで気にしなくてもいいのかなと考えています。
コスパがいい
Pro Grip Evo本体の値段は¥550と紙フライト向けのシャフトの中では高い方なのですが、ナイロントップは9個(3セット分)で¥660と安く、個数としては4セット分のシャフトになります。
Pro Gripを4セット購入すると、¥1,300となりPro Grip Evoを購入した場合の方が約¥100お得です。
もちろんアルミベースの部分が壊れるのが早ければ早いほどコストが嵩んでしまうものの、それでもトータルで見た時のコスパは非常に素晴らしいと思います。
デメリット
メリットを紹介してきましたが、もちろんデメリットもあります。
私が使用してきて感じるデメリットは、
・Oリングがついていても緩みやすい
・色の組み合わせがあまり良くない
・Pro Gripよりも長さが微妙に長い
これもメリット同様1つずつ見ていきましょう!
Oリングがついていても緩みやすい
金属シャフトに限った話ではありませんが、シャフトの緩みやすさはちょっとマイナスポイントです。
毎回投げる前に締め直すのは面倒ですし、緩みが刺さっている時でも気になるので購入する前に気をつけましょう。
現在私が使っているバレルがRedDragonのものですので、同じメーカーのTargetのバレルであれば緩みが軽減される可能性はあります。
しかし、バレルを変えるのはコスト的にも自分のバレルへの信頼を崩すことを考えても、そこまでする前に一度Oリングを変えて使った方がいいと思います。
色の組み合わせがあまり良くない
これに関しては主観100%なのですが、用意されたカラー内でアルミベースとトップの組み合わせがあまり良くない印象です。
ベース黒+トップ白の組み合わせで大分浮いて見えてしまいます。
性能にはほぼ関係ないとはいえ、シャフトの色が気になる場合はベースとトップの色は統一しておいた方が吉です。
Pro Gripよりも長さが微妙に長い
地味な部分ではありますが、長さの表記が同じでもPro Grip EvoはPro Gripよりも若干長く作られています。
特に顔にフライトを当てて投げる人は、テイクバック時に多少違和感を感じる可能性がありますので、購入前に長さが少し違うことだけは頭の片隅に入れておいてください。
わかりやすく比較するための表を以前書いた記事に載せていますので、興味のある方はそちらで確認してください。
おわりに
今回はPro Grip Evoを使ってみました。
Targetから発売される商品の多くは前衛的で魅力あふれるものばかりです。
今後もいろんな商品を使ってみますので、この記事を読んで気になった方は是非試してみてください!