2024/1/9追記
DRAがポイントについて「過度にボードを傷つけるものとトーナメントディレクターが判断した場合、その試合においてそれらのダーツの使用を禁ずる」というルールへと再度変更となりました。
この変更は一部のPDCプレイヤーが使用していた「ボードをボロボロにするポイント」の規制にとどまり、各メーカーが販売していた既製品に影響を与えないものになりましたね!
この記事自体はあまり意味のないものになりましたが、念の為残します。
2023/2/9にダーツレギュレーション機構(以降DRA)が、新たなポイントに関する規定を発表しました。
この規制の主な目的は、ボードから抜けにくくする加工を施したポイントがボードに必要以上のダメージを与えてしまうことを防ぐことによって、プレイヤーの公平性を可能な限り担保しようとするものと思われます。
ポイント加工によってボードに必要以上のダメージを与える問題に関しては以前から取り上げられており、中でもマイケル・ヴァン・ガーウェンがTwitterにて声を上げていました。
ルールの変更点
今回DRAのルールが変更された点は以下になります。
日本語Ver.については、後ほどDRAルールブック日本語版にて正式なものを確認していただければと思いますが、DRAでは以下のポイントの使用を認めないとしています。
- ポイントの先端から15mm以内の範囲において、VDI 3400ゲージで#18を超える粗さで表面に加工を有するもの。
- ポイントの先端から15mm以内の範囲において、ポイント表面の一部に溝、隆起、その他の不連続面を有するもの。
- ポイントの先端から15mm以内の範囲において、ポイントの直径または最大断面積が2.5mmを超えるもの。
- ポイントの先端の表面が鈍い、または平らなポイント。レフリーの専門的な意見により、ボードの表面を傷つけ、他のプレーヤーやチームに不利益を与えるようなポイント。
- もしも自分のダーツポイントの使用が許可されているかどうか疑問がある場合、プレイヤーはトーナメントディレクターに説明と使用許可を求めること。
1つ目の『VDI3400ゲージで#18を超える粗さ』について、VDI 3400はドイツ技術者協会規格のことで、放電加工の表面粗さの規格となっており、#18はその中でも比較的細かい加工となります。
ポイントのコーティングはOKになると思いますが、ポイントの加工としてやすりによってポイントを傷つける場合は、やすりによってはこのルールに抵触してしまう可能性もあるので気をつける必要がありそうです。
また、ダーツを抜けなくするためにポイントにされた様々な加工(Targetのファイアーポイントとか、Red Dragonのラプターとか)達もこの規定によって使えなくなってしまう可能性は十分あります。
これらの工夫にはとても便利なものがたくさんあるので、どこまで大会で使用できるのか見守っていきましょう。
このルールに対する疑問点
ひとつこのルールに関して気になる点は、『32mm以下のポイント』はどうなるのかということです。
『ポイントの先端から15mmの範囲』という条件を設けているものの、短いポイントの場合はポイント自身の半分が対象となるのでこの辺りは少し例外規定があってもいいかもしれません。(おそらくPDC等に出場している選手で短いポイントを使用している選手がマイナーなのも影響している可能性はありますが…)
※2023/2/11追記
今回のこのルールが適用されるのは、2024年シーズン開幕時となるそうです。
少なくともあと1年の猶予があるものの、早めの対応を心がけましょう!
できる対策
今後RDAルールブックを基本ルールとする大会に出場する場合に、プレイヤー側ができることとしては
- 加工されていないノーマルポイントを使う
- このルールに適した加工されたポイントを使う
になると思います。
今後メーカー側がどのような対応をしていくのかにもよりますが、執筆時点ではノーマルポイントを使うことになると思います。
現状Missionダーツが販売しているポイントが1番良いと思いますが、もし他に良いポイントがあればSNSで広めてください。
2023/12/20追記
ポイントの候補として、Trinidad社が発売した「Condor Beak」は、DRAのルールに則したポイントになっているので現時点ではこのポイントがオススメになります!!
終わりに
ついにポイント規制に動き出したな、という感じではあります。
大会運営側も公式ボードをウィンモーに変えたりと、ボードの刺さりやすさや抜けにくさを改善していく姿勢を見せていますし、選手側も必要以上にボードにダメージを与えるようなポイントの使用を控えていくことを願っています。
今後もルールの変更等はあると思われますが、その都度記事にしていこうと思います。