ダーツだけに限った話ではありませんが、何かを練習するときには可能な限り効率よくたくさん練習することが上達の近道であることは間違いありませんよね。
ただ、基本的に練習は辛いことが多いのは事実です。
ダーツも再現度を高めることが必要な競技である以上、反復練習が他の競技に比べて重要視されるので練習に飽きてしまう、なんてことがあると思います。
そこで練習方法について調べてみると、”リコンソリデーション”という言葉があり、気になったので私なりに調べてみましたので、早速見ていきましょう!
リコンソリデーションとは?
リコンソリデーションとは、反復練習を行う中で同じことを繰り返すのではなく変化を加えながら練習をすると上達が早くなるというものです。
これはジョンズ・ホプキンス大学の実験にて報告されたことなのですが、
①全く同じ練習を2回行うチーム
②少しだけ1回目と2回目で違う練習を行ったチーム
③1回だけ練習を行ったチーム
の3つのチームに被験者を分けてテレビゲームのような作業を行ってもらう、という実験を行いました。
その結果、②のチームが1番成績が良く①のチームよりもスピードと正確性が2倍にもなったと報告されました。(ちなみに、③のチームは①のチームに比べて約25%成績が悪かったようです。)
同大学の研究者によると、少しだけ練習内容や道具を変えることで脳に刺激を与えて活性化させることが出来たことが要因とのことです。
というのも、人間の脳は同じことを繰り返す作業に対して可能な限り負荷がかからないようにする機能があり、作業に少しの変化を与え続けることによって脳に適度な負荷をかけ続けて習得スピードを早くする効果があるということなんです!
簡単にすると
①ちょっとだけ内容を変えてくり返す
↓
②脳が変化に対応しようとする
↓
③脳の機能が上がる
↓
④習得スピードが上がる
と言った仕組みになっています。
英語ではありますが、YouTubeでも説明がありますので気になる方はどうぞ!
注意点
科学的に高い効果を期待できるリコンソリデーションも注意しなくてはいけない点がいくつかあります。
1つ目は、自分にとって必要な練習に対して行わないとむしろ逆効果になって自分にとってマイナスになってしまう可能性があるということです。
習得スピードが速くなる効果が期待できるのは間違い無いのですが、それは自分にとって合わないものでも同じ効果を得ることになる諸刃の剣ですので、本当に自分にとって正しい練習なのかどうかをよく考えて練習するよう気をつけましょう。
2つ目は、変化量が多すぎると脳が変化に対応することをあきらめてしまうので効果がなくなってしまうことです。
脳はいろいろな意味で贅沢な器官で、簡単すぎるとすぐに飽きてしまい、難しすぎると簡単に諦めてしまう様になってしまっています。
そのため、難しいけど少し頑張れば達成できるという塩梅で練習を継続しないと成長しないのです。
実際にどのくらいの変更量が良いのか、というのは研究レポートに具体的に明記されていませんでしたが、私の経験上で言えることは、練習内容の10%くらいの変更で十分効果が見込めると考えています。
ダーツに活かそう
リコンソリデーションがどのようなものかを理解していただけたら、次は実践です。
普段の練習の中に少しの変化を加えるわけですが、何を変えればいいかわからないという方が多いと思いますので、下にある例を見て自分にできることから実践してみてください。
まずは2〜3個程度ピックアップして取り組んでみましょう!!
変化の例
・投げる環境
いつもと違う場所や人(特に場所を変えると必然的に人も変わるので普段と違う場所で投げるのはオススメです)、スティールかソフトなど
・セッティングアイテム
シャフトの長さを変える(190→260、Fit5番→4番など)、フライトの大きさを変える(シェイプ→スタンダード、スリム→ティアドロップなど)、フライトの色を1つだけ変える(黒・白・黒のような感じ)プラクティスボード(トリプル、ダブルが通常よりも狭いもの)を使用する
・バレル
重さ、長さ、太さ、形状が違うもの(長めのストレートから短めのトルピードは変化が大きすぎるので、上記のうちどれか一つ違うものを変えてみましょう。)
・練習方法
ノルマ制、時間制、道具の使用
これ以外にもいいのがあるよ!というものがあればぜひそれを実践してみてください。
おわりに
練習方法は人によって様々ですが、リコンソリデーションはその練習を効率よく行うための良いツールです。
ダーツの上達を目指している方はぜひリコンソリデーションを利用して練習してみてください。
可能な限り早いうちに練習をすればより上達も早くなるのでどんどんダーツを投げていきましょう!!