ダーツで悩むポイントはとても多いと思いますが、その中でもリリースについて悩んでいる方は特に多いのではないでしょうか?
実際にダーツのリリースが早かったり遅かったりするとダーツがすっぽ抜けたり、逆に指に引っかかって飛んでいかなかったりと結果的にダーツの命中精度が下がってしまうこともあります。
これらの悩みを解決する第一歩として、リリースに対する認識とそれに基づく改善方法となるヒントを書いていこうと思います。
リリースの認識
まず初めに、皆さんは自分のダーツのリリースがどのようになっていると思いますか?
多くの方は「わからない」という答えになると思いますが、『自分のリリースがどうなっているか』『リリースに関してどのようなイメージを持っているか』は今後自分のスローやリリースを作り上げていく上で大事になってきます。(そこまで意識しなくてもダーツのリリースが上手くいっている人はいらっしゃると思いますが…)
自分のリリースを理解することがなぜ大事なのかというと、それが出来ていればもしリリースでなにかしらの問題が発生した時、その問題の原因の特定や修正が簡単になるからです!
とは言ってもいきなり『自分のリリースを理解しろ!』と言われても難しいと思うので、まずはダーツのリリースついてお話ししていこうと思います。
リリースって何?
ダーツプレイヤーであれば『リリース』という言葉には馴染みがあると思いますが、この言葉もなかなか定義が曖昧になりがちな言葉です。
そのダーツのリリースとは、この記事では
テイクバックした最下点からスタートし、手が前に出るにつれて指がダーツから離れていくこと
としております。
言葉だけではピンとこない人もいらっしゃるかと思うので、下の動画をご覧ください。
テイクバックの最下点から人差し指が開き始め、徐々にフライトが回転し始めているのがわかると思います。
人差し指が開き始めてからその後徐々に上を向き、中指→親指の順番でダーツが手から離れて行きます。
あくまでも『リリース』とはなんぞや?に焦点を当てているので、決して『これを意識しながら投げろ!』ということではありませんが、どのようにダーツがリリースされるのかをまずは知識として知っておくことは大事ですので、『ふーん、そうなのか』程度でも覚えておきましょう!
リリースポイントとリリースゾーンは正しいの?
リリースについてざっくり頭に入れてもらったと思います。
とはいえ、この記事を読んでいる皆様は、“ダーツ リリース“で既に検索して様々な情報を得てきていると思います。
そんな中でよく見かけるワードに
リリースポイント
と
リリースゾーン
があると思います。

↑の画像を見ていただければなんのことなのかを理解しやすいと思います。
このリリースポイントとリリースゾーンの考えについてなのですが、前段で話しているこの記事でのリリースの定義とかぶる部分もあれば間違った解釈になっている部分もあると思っています。
なぜそう言えるのかについてお話ししていきます。
日本で『リリースポイント』を話す時には、ダーツを投げる動作の途中どこかに設定して話をしたり、『リリースゾーン』もリリースポイントを含んだやや広めの範囲であるとされている場合がほとんどですが、個人的にそれは危険な考え方だと思っています。
確かにPDCプレイヤー達のリリースを見てみると、いかにも『リリースゾーン』や『リリースポイント』でダーツが離れているように見えると思います。
しかし、もしもリリースポイント・リリースゾーンが前述の通りに設定されているのであれば、そこに到達するまでの間にダーツがグリップの中で動くことはないですし、仮にそうであったとしてもわざわざ同じように動かせるかわからない動きをリリースに混ぜ込む必要性はないですよね?
にも関わらず、実際にはフライトの回転がテイクバックした最下点から動き始めているのです。
私が感じているリリースポイント・リリースゾーンの考え方の間違った認識はここにあると思っていて、この記事の定義に合わせてリリースポイント・リリースゾーンという言葉を使うとすれば、
- リリースポイントはテイクバックの最下点
- リリースゾーンはテイクバックの最下点〜ダーツが指から完全に離れるまでの間
となるでしょう。
リリース改善のために
ここまで読んでいただいて、リリースについての認識は十分理解していただけたと思います。
ですので、次は「リリースを改善のために何をすればいいか」について話していきましょう。
自分のリリースを撮影してみよう!
まずは自分のリリースがどうなっているのかを確認しましょう。
孫子の言葉にもあるように、『彼を知り己を知れば百戦殆からず』です。
撮った動画を見てみて自分のイメージと違うなと感じる部分があったり(大抵そうだとは思います)、イメージ通りの動きをしている部分もあったりするので、イメージと違う動きは修正して、自分が思った通りに動くことを目指して行きましょう。
この作業は上達をさらに加速させることができるので、一度自分のスローを撮影してみるのをオススメします!!
自分のリリースを含めて、スローを撮影することのメリットについては以下の記事をご覧ください。
ダーツを一生懸命練習しているのにもかかわらず、なかなか上達しない、上手くならないと感じることがありませんか?上手くならないからと新たな技術を身につけてみたり、練習時間を増やしたりしたのに上手くいかないなんてこともあるかもしれません。[…]
リリースの感覚を覚える
正直理屈ではテイクバックの最下点からリリースをすればいいのですが、ダーツのリリースは意識してコントロールできるものではないですし、ぶっちゃけ、頭で考えてどうにかできる部分ではありません。
『じゃあ、一体どうすれば…』というと、投げる際にテイクバックの最下点は意識してもらいつつも狙ったところにダーツが飛んで行った時の指の感覚や、投げるタイミングなどを体に覚えさせる必要があります。
『結局感覚かよ!』と思うところはあると思いますが、実際には何回も投げて自分のリリース感覚を身につける方法以外に近道はありません、がんばりましょう。
ダーツのグリップとリリースの関係
リリースがうまく出来ない原因には、グリップに問題があるかも知れません。
グリップとそれに合わせた手首の返る方向などが自分の体にフィットしていることが、リリースをより良くするものになりますので一旦自分のグリップを見直してみるのもいいかもしれません。
ただ、グリップを変更するということはダーツの投げ方全般に大きな影響を与えます。
もしもグリップを変更する場合は、一度変更した場合は元の投げ方は出来ない、という覚悟を持って行うようにしてください。
リリース時にフライトが引っかかる
リリースあるあるだと思いますが、ダーツを投げた際にフライトが指に引っかかってしまう経験はありませんか?
この悩みは私も以前引っかかってしまい変な方向に飛んでしまうことがありました。
解決する方法として
- シャフトを長いものにする
- ダーツのグリップ位置を前にずらす
- フライトを小さくする
の3つになると思います。
“このセッティングがいいんだ!!”とこだわりたい方や、“このグリップ位置じゃないと投げられない”という方は別にして、上記の3つのうちどれかひとつだけチャレンジしてみましょう。
ただ、2番に関しては投げ方やグリップに影響を与える可能性がありますので最後の手段にしておくほうが賢明です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
自分のリリースについてのイメージとズレている部分はありましたでしょうか?
リリースはテイクバックした最下点からスタートし、手が前に出始めるのと同時に指がダーツから離れていくこと
を覚えていただければまずはOKです。
リリースの意識を少しでも変えて、よりダーツが向上することを祈っています!