ダーツを投げるとき、『狙ったところに入れたい』と思って投げていると思います。
しかし、そういう時に限って狙えば狙うほど全く入らない、なんてことはありませんか?
反対にアップの時などで、狙わずに適当に投げている時ほどハットトリックやベッド、ホワイトホースが出たりすることもあるのではないでしょうか?
今回はその「狙えば狙うほど入らない」理由について、とても面白い内容があったので紹介したいと思います!
なぜ狙いすぎると入らなくなるのか?
結論から言えば、狙いすぎるとダーツが入らない原因は
- 狙いすぎるとフォームが崩れる
- 狙いすぎて体を動かす意識が薄れる
の2つです。
意外だと思いますが、この2つが主な原因となります。
それぞれについて詳しくみていきましょう!
狙いすぎるとフォームが崩れる
ダーツを投げる上で、それぞれ自分のフォーム(投げ方)があると思います。
普段投げる分にはそこまで問題にならないと思いますが、いざ試合などで狙ったところに入れようとすると、頭が前に出て前傾姿勢になっていることはありませんか?
ものをよく見ようとするときに、その対象物に可能な限り近づくことはごく自然なことではありますが、ダーツを投げる上では普段のフォームと違う状態になるので、今までの練習の意味があまりない状態になりかねません。
他にも、眼球の周りの筋肉が緊張し首→背中へと連動して筋肉が緊張していくと、上半身全体が力んだ状態になってしまうためうまく投げられなくなっている可能性があるのです。
また、狙いすぎてフォームが崩れることの最大の問題点は、これらが無意識で行われていることです。
仮にそのフォームのズレに気づいて修正したとしても、いつの間にかまたフォームが崩れて狙ったところに入らなければ、同じことの繰り返しになるでしょう。
筋肉の緊張についても、“狙う”ことによる体の正常な動作のためそれを”修正する”ことはできません(正常なんですから直すところはないのです)。
狙いすぎて体を動かす意識が薄れる
次に狙いすぎて体を動かす意識が薄れることについてです。
狙うことに意識を向けすぎると、自分の投げている時の動きに変化が出ても気づきにくいことがあります。
例えば、指や手首・腕・肩などの使い方が練習と試合とで違う、なんてこともあるのではないでしょうか?
私は、ダーツのフォームにおける重要なポイントの一つとして“再現性”を挙げていますが、自分の動きの変化を感じにくいことは、まさに致命的と言っても過言ではないでしょう。
人間はマルチタスクに向いていない
なぜ狙いすぎによる体を動かす意識が薄れてしまうのかには理由があります。
それは、人間の体の仕組みがそうなってしまっているからです。
というのも人間の脳は基本的にマルチタスクに向いてはおらず、シングルタスクをこなすことに向いています。
今回の話に合わせると、”狙う”ということと”体を動かす”ということを同時に行うのは難しく、どちらか1つに注力するように人間の脳ができている、ということです。
『両方できる人もいる!』と主張する方もいらっしゃるとおみますが、実際にマルチタスクに見えているのは、
- シングルタスクを高速で切り替えている(手際よくひとつずつこなす)
- 習慣化された行動+シングルタスク
の2パターンがほとんどです。
ダーツの場合、“狙う”というシングルタスクを行っている以上他の動作が難しくなってしまうのは脳の機能上仕方がないのです。
解決するには?
狙いすぎるとダーツが入らない理由を話してきましたが、これらを解決するにはどうすれば良いでしょうか。
ここで解決策を2つほど紹介します。
狙う場所をぼんやり見る
狙う時は的単体で見るのではなく、他の部位を合わせてみて、そこから位置関係を調節し、的を総合的に見た方が、結果的に的を安定的にみることが大事です。
ダーツはアーチェリーのように他の道具(ピンサイト)を使用しながら矢を飛ばすわけではないので、ダーツや自分の手、ボードを利用して位置関係を調節することになります。
私個人で行っているのは点ではなく、トリプル、ダブルならスパイダーより少し上あたりを、シングルなら広いエリアの上目を狙って投げています。
“ここに投げる”ではなく、“このあたりに投げる”という意識がとても大事なので、いいなと思った方は取り入れてみてください。
ちなみに、Simon Whitlock ’s practice ringという練習用のグッズがありますので興味がある方は購入してみてください。
グルーピング練習用のアイテムパック。
ダーツスローを改善するための素晴らしい練習方法として最適です。
狙いたい位置にリングを固定し、そのエリアを狙って練習することでグルーピング力の上達が図れます。
フォームの再現度を高める
このブログで何回もお話ししていることではありますが、これはとても大事です。
マルチタスクの話に出てきましたが、習慣的な行動に関しては人間の処理可能なタスクに換算されないので自分のフォームが習慣になるように作り上げれば狙うというシングルタスクをこなすことが可能になると思います。
フォームの作り方については、鏡に映しながらやスマホで撮影しながら自分のフォームを作り上げていく中でフォームが崩れている時と崩れていない時を比較しながら修正していけばいいと思います。
詳しくは下の記事をご覧ください。
ダーツを一生懸命練習しているのにもかかわらず、なかなか上達しない、上手くならないと感じることがありませんか?上手くならないからと新たな技術を身につけてみたり、練習時間を増やしたりしたのに上手くいかないなんてこともあるかもしれません。[…]
しかしフォームの修正やフォームを作ること自体は一朝一夕でできるものではないので、まずは狙う場所をぼんやり見る練習を先にするのをお薦めします。
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
私もまだまだ技術面や知識を吸収して少しずつアウトプットしています。
未熟なところがまだまだありますが、少しでもこの記事が皆様の役に立つことを願っています。