ワールドカップオブダーツ2021が開催されました。
昨年はWalesが優勝し、Gerwyn PriceとJonny Clayton両名が優勝後勢いに乗り素晴らしいパフォーマンスを魅せ続けています。
日本代表は昨年強豪であるスコットランドに3−5で敗れてしまいましたが、今年はどこまで行けるのか楽しみです。
そんなワールドカップの1日目を見ていきたいと思います。
1日目結果
早速ですが、1日目の結果をご覧ください。
𝗥𝗲𝘀𝘂𝗹𝘁𝘀 𝗿𝗲𝗰𝗮𝗽
We have eight nations through to the Second Round…
Scotland and Australia with the biggest wins of the night, whilst Wales and the Netherlands also breeze through. pic.twitter.com/02kpNls7OY
— PDC Darts (@OfficialPDC) September 9, 2021
1日目は番狂わせというのはなく、勝利が予想されるチームが順当に勝利した試合でしたね。
優勝候補であるオランダ・ウェールズ・スコットランドは危なげなく勝利し、オーストラリアは優勝を目指して幸先の良いスタートを切ることができました。
試合の内容・感想
ここからは、私が選ぶ試合を見ての内容と感想をお話ししたいと思います。
PDC公式YouTubeに1日目のハイライトがありますので、一度見てみてください。
ハンガリーvsリトアニア
2021年World Cup初戦を飾ったのがハンガリーとリトアニアでした。
この試合はスタッツから見てもリトアニア代表が安定して削ることができたのが大きな勝因の一つでした。
多少30〜40点台があるものの、キープと5カウント以上を出し続けていたリトアニアが上がるチャンスを多く作ることができ勝利につながりました。
両代表のアベレージがハンガリーは71.26、リトアニアは75.02とPDCプレイヤー達と比較すると決して高い数字ではありません。
しかし、1本目〜3本目のそれぞれのアベレージを見てみるとハンガリーは19.41・27・24.96であるのに対して、リトアニアは24.77・23.67・26.65と3投通して安定したダーツをしていたのがわかります。
試合展開から見ると、4レグ目まではお互いに一歩も譲らず2−2としていましたが5レグ目・6レグ目とリトアニアが連取したことで大きなアドバンテージを得ることができたのもまた勝因の一つと言っていいでしょう。
チェコvsポーランド
実は個人的に1番注目していた試合です。
ポーランドのエースであるPDCオーダーオブメリット11位のKrzysztof Ratajskiと、チェコの今年PDCツアーカードを取得し9月頭に開催された2021 Hungarian Darts Trophyでベスト8に入ったAdam Gawlasの対戦が特に楽しみな試合でした。
この試合の最大の特徴は、1日目の時点ではありますが今大会最高アベレージを叩き出した試合です。
スタッツを見てみると、アベレージはチェコが103.47、ポーランドが104.97と非常にレベルが高く、100+・140+・180を出した回数も多い試合でしたので盛り上がりに欠ける要素がひとつもない試合でした。
結果としては3−5でポーランドが勝利しましたが、どちらが勝ってもおかしくない試合内容でしたのでお互いの健闘を讃えるべき素晴らしい試合でした。
ポーランドの勝因は最初の3レグを連取したことで、さらに言えばチェコが上がり目を出したタイミングでポーランドが上がりを決めるのでチェコに一切チャンスを与えずに3レグを取っていることです。
このハイレベルな試合の中で相手にチャンスを与えずに勝利するレグの存在はポーランドの強さが見える面白い試合でした。
ジブラルタルvsシンガポール
最終レグまでもつれ込み、最後を15ダーツアウトしたシンガポールが勝利を飾りました。
この試合最大の特徴はシンガポールの圧倒的100+の回数です。
ジブラルタルは100+・140+・180の回数がそれぞれ7回・4回・0回でしたが、シンガポールは18回・6回・0回と2倍以上100+の回数が多い試合でした。
01の勝利条件は相手より早く上がることであれば、相手より多く削ることができればその分上がるチャンスが増えるので勝ちに繋がりやすいのはわかるかと思います。
実際に、ジブラルタルの上がるチャンスが9回だったのに対してシンガポールは23回とこちらも2倍以上のチャンスがあったことがわかります。
ジブラルタルも最初の3レグを連取し6レグ目で4−2と王手をかけたところまでは完璧でした。
7レグ目はシンガポール先行だったので取られたとしても8レグ目を取って勝利、という流れがあったのかもしれませんがシンガポール流れを持っていかれてしまったのが残念なところでした。
事件というほどでもないですが、ジブラルタル代表のJustin Hewittが6回のバウンスアウトが起きた、ということがありました。
Simon Whitlockはボードへの刺さりが悪いため自らポイントを作成して対応しています。(彼の試合後はボードの黒い面にダーツを抜く際に出てきた麻が白く目立っています。)
ボードへのダメージを考慮することもいいと思いますが、勝利の栄誉や賞金がかかっている試合ではとにかく刺さって抜けづらいことを選手は優先すべきでその対応をしなかった選手の問題ではないかと私は考えています。
オーストラリアvsイタリア
試合とは直接関係ありませんが、2021年8月24日に元PDCプレイヤーでオーストラリア代表でもあったKyle Andersonが33歳という若さでこの世を去りました。
安らかな眠りにつかれますよう、お祈りいたします。
ここから試合の総評です。
オーストラリアは相手に1レグも与えず5−0という終始圧倒し続けた内容となりました。
スタッツもイタリアが68.22というアベレージに対し92.78と24ポイントも差をつけており、チェックアウト率も55%と非常に高い数字を出しています。
また、1日目の中で180を出した回数がアメリカと並び3回で1位となっています。
試合展開も3レグ目に上がるチャンスがイタリアにあったものの、それ以外はチャンスを与えず見事な勝利を収めました。
2回戦について
2回戦は以下の組み合わせになります。
ウェールズ | リトアニア |
オーストラリア | アメリカ |
オランダ | シンガポール |
スコットランド | ポーランド |
注目はスコットランドvsポーランドの一戦になるかと思います。
オーストラリアvsアメリカも見応えのある試合になると思いますので、こちらも要チェックです!!
おわりに
ワールドカップはまだ1日目ですが、今後の日程の試合が楽しみです。
どこが優勝するのかを予想しながら試合を見るのも楽しいと思いますので、ぜひ予想してみてください。
2日目はイングランド・ドイツ・ベルギーなど強豪がまだまだ出てきますが、なんといっても日本が2日目の初戦ですので、1回戦突破する事を祈りつつ応援しましょう!!